ライフ&コミュニケーションコーチ 坂本かおりオフィシャルブログ

ヴァーチューズ・カードの使い方
2015年7月17日

ヴァーチューズ・プロジェクトは、人の持つ「美徳」にフォーカスした人格教育プログラムです。美徳とは、人が生まれつき持つ美点。心の力、良心とも言えます。
国連からも推奨され、世界110カ国以上(2016年現在)の学校や家庭、企業、カウンセリングの現場や刑務所での更正ケアなどで採用され、大きな成果を上げています。「ヴァーチューズ・カード」は、このプログラムが軸にしている52の美徳の言葉が1枚ずつのカードになったものです。
日々の気付きのヒントとして、どなたでも自由にお使いいただけますが、とくに下記のような立場の方にはおすすめです。
・人を育てる立場の方
(子育て中の方、学校や塾などの教育関係者、経営者や管理職など)
・他者をサポートする方
 (カウンセラー、セラピスト、コーチなど)
カードの使い方は自由ですが、ここでは、カードの説明書に書いてある「ヴァーチューズ・ピック」(ピック=カードを引くこと)の説明文と、さらに具体的な使い方をご紹介します。
ヴァーチューズ・プロジェクトについて詳しくはこちら
ヴァーチューズ・カードについて詳しくはこちら

 

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【一人での内省、セルフカウンセリングに】

内省やセルフカウンセリング、感情の整理、その日の指針や何かヒントを得たい時
などに使うことができます。

例えば、
「今日(or 今週・今月・今年)、私はどの美徳を意識するとよいだろう?」

「この問題を解決するのに役立つ美徳は何だろう?」
「今の私に必要な美徳は?」
など、自由にテーマを決めます。

カードを切って、1枚引きます。

引いたカードの表と裏を読み、それが自分に意味することや、印象に残る言葉などについて、静かに感じ、考えます。
感じたことを人に話したりメモをとっておいたりすると、さらに内観力や気付きが深まるのでおすすめです。

もちろん、複数枚のカードを引いてみても構いません。
日常の中で、その美徳を意識して実践するように心がけます。 


【家族やグループでのコミュニケーションに】

ヴァーチューズ・カードが1セットあれば、複数名で使うことができます(1セットの上限は52枚)。
価値観は一人一人違いますが、美徳というのはすべての人に共通する根源的な質です。
だからこそ、たとえわずかな時間でも美徳について考える時間を持つことで、メンバー同士が深いレベルでつながり、安心して話し合えるコミュニケーションが生まれます。
<その1:グループ全体でのシェア>
1)カードを各自1枚ずつ引きます
2)自分の引いたカードを読みます
3)その言葉が、自分の人生で今起こっていることとどのように関係しているか?
その美徳を自分が実行てきているか、さらに努力する必要があるかなど、内観します。
4)一人ずつ順番に、今カードを読んで感じたことを話します。
他の人は静かに耳を傾け、100%寄り添って聴きます(質問やアドバイスはしない)。
5)一人の話が終わったら、聴いていた人の中から一人が、話し手に感じた美徳を1つ選んで、
具体的に伝えます。
  例:「あなたが~~と言ったところに、『勇気』を感じました」
    「あなたのAさんへの行動に、『思いやり』を感じます」
    「『正直』にお話ししてくださり、ありがとうございます」

例えば、10人で輪になって行うのであれば、Aさんが話したらAさんの右隣の人から承認する、次はAさんの左隣のBさんが話して、Aさんが承認する・・・と回していきます。
あるいは、ファシリテーターやリーダーから各人に承認をすることもできます。


<その2:ペアワーク>

1)カードを各自1枚ずつ引きます(以下は一人ずつ)
2)カードに書かれている文章を声に出して読みます
3)その言葉が、自分の人生で今起こっていることとどのように関係しているか?
その美徳を、自分が実行しているか、あるいはさらに努力する必要があるかなど、
自由に感じたことを順番に話します。
*他の人は静かに耳を傾け、100%寄り添って聴きます(質問やアドバイスはしない)。
*カウンセリングなどじっくり話を聞く時以外は、なるべく1分半あるいは2分など時間を区切って行います。
5)一人の話が終わったら、聴いていた人の中から一人が、話し手に感じた美徳を1つ選んで具体的に伝えます。
  例:「あなたが~~と言ったところに、『勇気』の美徳を感じました」
    「あなたのAさんへの行動に、『思いやり』を感じます」
    「『正直』にお話ししてくださり、ありがとうございます」

 

【学校で】

たとえば神奈川県の緑中学校では、学校全体でヴァーチューズ・プロジェクトを導入しています。
先生方の中でも美徳を承認しあい、クラスでは、日直の生徒がヴァーチューズ・カードを引いて、みんなで一日その美徳を意識して過ごしています。
何か問題が起きたときは、「どの美徳を使うのを忘れましたか?」と生徒本人に考えさせることで、前向きな気づきと成長をサポートし、生きる力を育くむのに役立っているそうです。
先生からも、生徒の言動に美徳を見つけたら、その都度承認しています。


【ミーティングやセミナーの導入、アイスブレイクに】

ミーティングやセミナーなど多くの人が集まる場で、最初に「今日、全体で意識したい美徳」などのテーマで代表者がカードを1枚引き、読み上げます。
参加者は、その美徳を意識しながら過ごします。
これにより参加者の心の深いところで一体感が生まれるほか、すべての人間が共通して持っている美徳という根源的な部分に意識を向けることができます。

時間に余裕がある場合は、上記の「グループでのコミュニケーションに」のやり方で行います。
全体またはペアワークで、一人1分半〜3分ほどで、カードを音読してから感じたことを話します。
時間がなければ、音読なしで一人30秒でもできます。
ミーティングの冒頭で全員が一言ずつ発言することで、「発言したら聴いてもらえる」「気持ちを正直に話せる」という空気が生まれ、互いに尊厳を大切にしながら活発な意見交換やシェアがしやすくなります。


【カウンセリングやコーチング、セラピーとの併用】


クライアント様やお客様にカードを引いていただき、読んで感じたことを話してもらいます。
気になっていることの整理を助けたり、自ら気づきを得るのをサポートします。
お話を聴いたあとで、必ず聴き手が話し手の美徳を承認します。
公認ファシリテーター以外の方がサービスに取り入れる場合は、正しく理解し効果的に使っていただくため、公認ファシリテーターから使い方のレクチャーを受けたり、体験会、ヴァーチューズ・プロジェクトのワークショップなどに参加してください。
→レクチャーはこちら

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最後にひとつだけ使用上の注意を。
時々、カードを見て「ああ、この美徳は私に無い美徳だ」「私に足りないから出たんですね」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

いいえ。
52の美徳は、すべて誰もが生まれつき持っている、人格の資質です。
「欠けている」ものや「持っていない」ものは、ひとつもありません。

もしご自身が「足りない」と感じるときは、「この力を持っているのだから、より意識的に発揮するチャンス」ととらえてみてください。
自由に愉しみながら、カードと仲良くなってくださいね。

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